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そして忘れてた

14日に〆切だった小説の存在を
まぁ、こいつは〆切当日に1時間半程度で書き上げた物なんで大したものじゃ無いですけどね
だってアネクドート集めただけですもの
元々書いてた小説が4ページ以上8ページ以下になってしまったための苦肉の策だったのですが……
しかも、今回の冊子は提出者が少なかったために40ページという薄さ
……
来年度以降もこの程度の薄さになるんだろうな
さて、後は続きからどうぞ
タイトルは「アネクドート詰め合わせ」です


 我輩は鼠である。夏目漱石の作品に似たような物があるが、これはそんなに高尚な物ではない。ただの小話を集めただけのつまらない読み物である。
我輩はクレムリンの一角に寝床を作り、そこで日々過ごしているだけであるが、時折聞こえてくる人間達の話には中々に興味深い物がある。

ある日の事である。執務室から何かを探しているような声が聞こえてきた。耳を澄ませて聞いてみると、どうやら万年筆を捜しているようだ。その内に側近の一人だろうと思われる人物が執務室へ入ってきた。
「ああ、同志ベリヤよ。私の万年筆が見つからないのだが、何処に有るか知っているかね?」
「存じませぬ。しかし、私めに任せてもらえばすぐに見つけ出して見せましょう」
「それは頼もしい。任せたぞ、同志ベリヤ」
それから数十分後に万年筆は見つかったようだった。
すぐに男は側近に電話をかけたらしい。
「ああ、同志ベリヤ。万年筆は私の机の中に入っていたよ」
 それに対してベリヤと呼ばれた男が答えた。
「同志スターリン、遅すぎます。既に20人が犯行を自白し、我々の手によって粛清されています」
 疑われた物達は哀れであるが、人間達の権力争いについては別段興味も沸かないので、これ以上は特筆する事も無いだろう

 ある日の事である。執務室に内部人民委員部と思しき人間が駆け込んできて、スターリンに何かを報告しているのが聞こえてきた。
 いつもの様に耳を澄ませて聞いてみた
「同志スターリン、先ほど街中で同志にそっくりな男を逮捕しました」
「そうか。ここに連れてきてみよ」
 暫くして一人の男が連行されてきた。
「確かに私に似ているな。私と似ている人間が入ると何かと厄介だ。射殺せよ」
 男は青ざめてスターリンに言った。
「ならば私が髭を剃って整形すれば問題は無いのでは?」
スターリンは暫く考えた後に言った。
「そうだな。ならば、髭を剃り整形した後に射殺せよ」
相変わらず男が哀れであるのだが、このスターリンと言う男はそれほどまでに粛清が好きなのであろう。以前にも万年筆を捜して20人程の人間が自白して処刑されたと聞いている。

ある日の事である。我輩はいつものように寝ていた時のことであった。突然大きな揺れが建物を襲った。このような体験は初めてであり、とても驚いたものだった。しかし、それは人間達も同じだったようで、クレムリン中の職員が震源地を突き止める事に全力を費やしているようであった。
 暫くしてからのことである。たまたま政治委員同士の話声が聞こえてきたのである。普段からたいした話をしていないので聞き流そうと思ったのだが、どうやら先ほどの揺れに関する話題の事だったようだ。
「さっきの地震の原因って分かったのか?」
「ああ、科学アカデミーの連中が震源地を突き止めてたよ」
「へぇ。で、震源地はどこだったんだ?」
「それがな、クレムリンの書記長執務室のクローゼットの真下なんだよ」
「なんでまたそんな場所が揺れるんだい?」
「どうやらブレジネフのパレード用の軍服が落下したらしい」
「それは納得」
 どうやら、今ソヴィエトの書記長に就任しているブレジネフとやらの服が落ちたらしい。そんな建物が揺れるほどの服とは何なのかと思っていたが、軍事パレードの折に偶然ブレジネフと思しき人間を見かけて納得した。確かにあれだけ大量の勲章などついていたら、落ちた時に大きな揺れを伴うのは必然であろう。

 たまには私も外出をしてみたいと思う事がある。
なので、今回はモスクワ市内にあるレストランへ向かった。
あまりもたもたしていると店員によって裁判無しで処刑されてしまうので命がけである。テーブルの下に隠れながら貯蔵庫へ向かった。途中の机で政府の高官と思しき人間と店員の会話が聞こえてきたので、少々聞き入ってみた。
「店員さん。何故このステーキは歪な形をしているのかな?」
「ペレストロイカで建て直しをしました」
「それに生焼けなのだが?」
「調理時間をウスカレーニエして短縮しました」
「では、この齧った後が有るのは何かね?」
「この品はガスプリヨームカ、国家品質管理制度承認の品ですが、何か?」
「それにしても正直に物を言うな?」
「情報は隠さずにグラスノチするように仰ったのはあなたではありませんか。同志ゴルバチョフ」
どうやらゴルバチョフが来ていたらしい。確かに店員は彼が打ち出した政策通りの事をやっているのだから、問題は無いであろう。しかし、これ以上ここに居ると危険な気がしてきたので、今日は棲家へと戻ることにする。

たまには私も旅をしたくなる。なので、ウラジオストク行きのシベリア鉄道に乗る事にした。レストランと違って警備がザルなので、忍び込む事は容易であった。
とあるコンパーメントの座席下に居ると、なにやら政治家と思しき人達が中に入ってきた。やはりクレムリンで生活していると政治と縁が出来てしまうのであろうか。暫くの間は特に面白くも無い話をしていたのだが、急に列車が止まってしまった。
すぐに客室乗務員が入ってきて状況を説明した。
どうやらレールが無いらしかった。
すぐに一人の政治家が口を開いた。
「進路にレールが無いのであれば、労働者の休みを返上して線路を完成させよ」
鉄道会社の労働者たちはすぐに呼び出され、休日返上でレールを敷き、線路を完成させた。
これで旅が続けられると思ったが、また止まってしまった。
今度は違う政治家が口を開いた
「そんな無能な奴等は全員射殺してしまえ!」
しかし、そこでまた別の政治家が口を挟んだ。
「射殺はやり過ぎだ。今までに走ったレールを取り外して前に敷設すればいいだろう」
 そういって後ろのレールを取り外させて、列車の前に線路を作らせた。
 再び旅を続けられるようになったが、また列車が止まりそうな予感がした。
 予想通りに同じ理由で列車は止まった。今度はどのような理由で対処するのか楽しみであったのだが、その期待は裏切られてしまったのだ。また別の政治家が言ったのだ。
「皆さん、カーテンを閉め切り、レコードをかけて、鉄道会社の人間に列車を揺すらせれば列車が動いている用に思えるでしょう」
この発言を受けて、2人の政治家は何もする事が出来ず、1人の政治家は列車の外に向けて叫んでいた
「レールが無い! この列車の向かう先にレールが無い!」
もはや旅どころでは無いが、このような場所で放り出されても仕方ないので再び動き出すのを待っていたら、一人の酔っ払った政治家が外へ出て行った。
何をしているのかと思えば酔った勢いで列車を破壊していたのだった。
こうしてシベリアのど真ん中へと放り出されたのだが、先程の政治家達はいつの間にか姿を消していた。我輩は幻でも見ていたのだろうか? 確かに極東行きの列車『サヴィェーツキイ・サユース』に乗ったと思ったのだが、あれは冥府への列車だったのだろうか。
シベリアの寒空の下、薄れ行く意識の中で我輩はその様な事を考えていたのであった。

我輩の意識は、そこで途絶えた


いつの間にやら空腹や渇きを感じず、また寒さも暑さも感じなくなっていた。心なしか体も軽い。
しかし、眼下には見覚えのある白い建物が見えた。
特にするべき事も無いので、その建物の中に入っていった。それなりに警備は厳しかったのだが、誰も我輩の存在には気が付いていない様子であった。
そうして建物の中をさ迷っていると、一人の人間が頭を悩ませていた。
「テロの影響でペンタゴンにあった機密文書が焼けてしまった……さて、どうするべきであろうか」
そんな時、一人の側近が部屋に入ってきた。
「大統領閣下、ロシアのプーチン大統領より電話と郵便です」
「プーチンから電話とは珍しい。ハロー、ブッシュだ。この郵便は何ですかな?」
「こんばんは、大統領閣下。この前のテロでペンタゴンの機密文書が焼けたとお聞きしたので、コピーを送りました。他にも必要な資料があるのでしたら、そちらも送りましょう。それでは」
ツーツーツー……

我輩もここに長居せずに、新たな棲家を探しに旅立つとしよう。今まで我輩の話を聞いてくれた諸君。真夜中のノックには対応しない事をお勧めする。
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