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橋姫 後編

やっと脱稿できました
結局GWはバイトと原稿に追われる日々でした
しかし、最終話に当たる「橋姫」の暴走度合いが……
色々な言葉が引用されております
……にしても、何故かヤンデレ或いはヤンデル比率が高いこの不思議
そして、残すのは印刷のみ
……と思ったところで、印刷中に惨劇が発生

黒インクが無くなった……(´・ω・`)

なんとかせねば……


では、後編は続きからで



東京極へ着いた頃、女が再び口を開いた。
「私の事、覚えていませんか?」
覚えているも何も、今しがた会ったばかりだろう。
「どこかでお会いした事がありますか? 貴女の様な美人を私が忘れるはずは無いのですか……」
この言葉を聞いて女は俯く。
「本当に覚えていないんですね?」
「申し訳無い。戻橋でお会いしたのが初めてです」
沈黙が訪れる。暫くして女が口を開いた。
「私とは契りを交わした仲だったというのに……そんなにあの女の方が良かったのね。あぁ、なんて妬ましいのかしら。私の事を忘れる位に愛し合っていたなんて、そんな貴方達が妬ましいわ……!」
そう言って顔を上げる。その顔に美しさは無く、完全に鬼の姿と化していた。
「ま……まさか、あの公卿の娘なのか」
「お前が憎い、誘惑した女が妬ましい、幸せな生活をしている者が妬ましい……!」
「許してくれっ! 頼む!」
「私を見捨てた罪は重い。その罪は命で償うべし。」
「ま、待て、話せば分かる!」
「問答無用、死ぬがよい」

夜が明けた頃、一条堀川で男の死体が発見された。
その死体に外傷は無く、また水死したものでもなかった。
それは何か強いショックを受けて死んだ様だった。
人々は捨てられた女が橋姫となり、男に復讐したのだと噂するようになった。
だが、この事件を境に都には怪異が発生するようになった。
日が暮れてくると、何者かが家の戸を叩く。
その人が男ならば、若い女性が。女であれば若い男性が戸口に立っているのである。
その人を家に上げてしまうと、翌日には家の者が変死体となって見つかるのである。
京の人々は恐怖し、申の時を過ぎると家に人を入れることも外出する事もなくなったのである。

何年か後には、帝の周囲でも異変が起こるようになったのである
そこで帝は京で有名な陰陽師を宮中に呼び、怪異の原因は何かと相談することにした。
「帝に緑色の目をした妖が憑いているのが見えます。これが原因でしょう」
「それは真か! して、その妖とは?」
「恐らく、何者かの嫉妬によるものだと……」
「それを祓う術は無いのか?」
「何とか試みてみます」
そこで陰陽師は形代を用いて、呪い代えを試みた。
すると鬼女が姿を現したのである。
その姿は宇治川で儀式をしていた時と同じく、鉄輪を頭にのせ、全身を赤く染めて五つの火を燃やした姿であった。
「妬ましい、妬ましい……この世の全ての人が妬ましい。お前らも皆死んでしまえ……!」
そう言うと橋姫は帝に襲い掛かろうとした。だが、陰陽師の使役する式神によって撃退された。
「お前は式神を使えるのか……なんて妬ましい力なのかしら。仕方ないわ、いずれ時期が来るのを待ちましょう。今日の所は退散するわ……」
そう言い残して消えていった。
こうして橋姫が消失した事により、都での怪異は止まったのである

……さて、これが京で蒐集してきた「橋姫」という話です。
この橋姫は地下に潜り、嫉妬を操る力を手にしたという話もあるということを付け加えておく。
千年前にもヤンデレは居たと考えると、わが国の誇る文化の一つであることに間違いは無いだろう。
だが、私はヤンデレ派では無い。
何時の世でも女の嫉妬程恐ろしいものはありません。
浮気なんてしようものなら、鉈や鋸で切りつけられても何ら不思議ではありません。
皆さんも女の恨みを買わないようお気をつけて……

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